ツイッターに「マスタリングでは何が行われてるかよくわからない部分があってそれはマジックで、秘匿さがまた音を良くする」みたいな事をかいたのです。

実際一流のマスタリングでは「何をどうしてるのかホントによくわからないい」もんです。

スタジオやエンジニアさんで機材の選定や接続、その操作方法が全く違うんですよ。

確かにEQやコンプが基本となり、周波数特性やダイナミクスを調整してるのは間違いない。

けどその細かなレシピが謎なわけです。人により全く違う。
正しいとか正しくないとかの定義がない。音が全て。(酷い音にしてくれちゃう人もいる←一言多い)

けどここで「何をどう使ってるんですか?」って聴くのは本当に不興を買います。企業秘密なので教えたくないとかそういうことではなく、そういう事を聴くメンタリティがなんかこう、なんつーの?ダサい(笑)

料理するにも目分量ってのがあって砂糖を塩を小匙何杯で、というのを守ったからその味になるわけじゃないというのがあります。

デジタル写真にはEXIF情報ってのがあって、何のカメラでレンズは何で、シャッタースピードや絞りは何でその他諸々の設定は何で、何時何分に撮影されたか?が全て残ります。GPS機能があると場所も記録されます。これは全てEXIFってメタ情報なワケですね。

もうお分かりでしょうが、それらを一緒にしたからって同じような素晴らしい写真になるわけがありません。

楽器の選び方もそう。同じドラムで同じヘッドで同じスティックで叩いても同じになるわけないんです。

ペダルにしても足のサイズや構造が人によりマチマチですから必ず私にも合う、なんてことはない。

ところで、江戸前ではいちいち何のレコーディングで何のドラムをスネアを使ったとかをあえて覚えておかないようにしています。単に記憶力が低下してるというのもあるけど(笑)
〇〇を使ったから〇〇な音になる、という訳はないしその先入観によるチョイスが音の可能性をかなり狭めるのです。

同じように写真でもEXIFが残らないタイプのマニュアルフォーカスのレンズばかり使ってます。どのレンズを使って撮ったかが最終的にはわからなくなる。そうすることにより後でその写真を見返した時、そのシチュエーションや光の具合、モデルさんの心持ちなどに想いを馳せることが出来、写真てのは機材で撮るもんじゃないな、という思考に持っていけるわけです。(笑)

〇〇のレンズで〇〇の設定だったから撮れた!というのではないし、そもそもそういう情報はつまらない。

その時の自分の感性で撮る事が大切だし、写真にもそして音楽にも深みを与える気がします。

蛇足ですが、江戸前ではピッチ修正をグラフィックモード(グラフや数値で調整していくモード)では絶対やらないですし、ドラムの編集も絶対グリッドを参考にしません。絶対耳で合わせます。
升目に合ってるから音楽的に正しいとは全く言えないからです。また升目に合ってるから「合っている」と思い込むことが最も危険。

それは「ネットで見たあの情報、あの設定、あの使い方」と一緒だから正しい。とか、果ては「〇〇さんと同じ機材だからいい音」というような全く滑稽な価値観と地続きですらあります。

「どうしてそうなのかが分からない。けど良い。」
「俺の感性がいいと感じる」

という部分が大切で、今最も蔑ろにされてる部分です。

数値の設定だけで何かをやらせたらAIに負けるに決まってるんでね。

そういやディープフェイクのAIによるAV凄いよね。(笑)

あんなの音楽に応用された日にゃ。。。。

“スネア女子アウトテイク” OLYMPUS PEN EE-3 FUJIFILM SUPERIA EXTRA400 京都錦市場にて撮影

“スネア女子アウトテイク” OLYMPUS PEN EE-3 FUJIFILM SUPERIA EXTRA400 京都錦市場にて撮影