先日シンバルを沢山並べているショップで片っ端から色んなメーカーのシンバルを叩いておりますと、それぞれのメーカーに特色がありどれも素晴らしい音を出していたのですが、一つだけどうしても気になってしまうシンバルメーカーがありました。


どの製品でも超広域がスパっと『いなかった』のです。


イメージとしては15KHzより上がスッパリいない感じです。

しかし、その代わり7K-11Kあたりがやたら出てるんですよ。


そのメーカーのシンバルが全てです。


この状況から予測できるのは、

「ああ、ここの職人さんは”超高域”が聞こえてないんだな、だから”高域”をやたら出してしまうんだな。」

ってことです。


聞こえないから出し過ぎになる、聞こえすぎてるから減らしてしまうというのは音を扱う上での摂理みたいなもので、モニター環境とかでも最重要的に注意すべきポイント。


シンバルにおける本当の輝き成分とか艶というのは10Kあたりの界隈ではなく、15K以上がとても大事なんですね。


というか、シンバルに関わらずそうです。

バイオリンでもベースでもギターでも。


例えば、塗装がポリエステルで分厚いエレキギターなんてのはハイが全く出ません。その「塗装の重さ」がハイを殺すのですね。けどそれを無理矢理エフェクターとかアンプで出そうとしてハイを上げても痛くなるだけですよね。皆さん知ってるでしょうが。


件のメーカーのシンバルに関してはまさにその状況が起きてるというわけです。


出来上がってくる音というのは、楽器やミックスに関わらずその人の「耳の特性」にどうしても影響されます。

それがいい場合もあるかもしれませんが、そのシンバルに関してはちょっと残念な感じになっている気がします。

以下のBLOGもご参考に。。。

https://www.edo-mae-recordings.com/blog/2017/8/23

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