EDo-mae Recordings レコーディングスタジオ

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ドラムレコーディングにおける『位相』とは。。。。。。。

位相のズレは画像のブレと一緒。ズレているからダメというのではない。。。さて初詣はどこに行こうかなぁ。。。。。。。

もう年の瀬。。。。。スタジオにおけるドラムレコーディングの『位相』について質問を受けましたので、細かく話を書いてみようと思います。

位相とはなにか。本来の単語の意味でいうとプラス・マイナスで形成される『物理波形』が『任意の瞬間どの数値を指しているか』ということです。


ベースギターの最低音のEは41Hz。つまり1秒間に弦が41回振動しているのですが、プラスとマイナスを1秒間に41回行き来してるわけです。振り幅が10と仮定したら1秒間の間に+10にある時もあれば-10の時もあるし、3や0や−7のときもあります。その今の瞬間幾つを指しているのかがいわば位相です。
それを波形に示すと重なっていたり平行にずれている見た目になるわけです。

位相がずれるというのは、マイクを二本を立てた時それぞれが指している数値がふさわしくない関係であるということです。mixはマイクの音をmixつまり加算することなので、ある音に対して一方のマイクが+10なのにもう一方のマイクがその瞬間-7であると音は3になってしまいます。つまり正しい音とはいいにくい状況ですね。

ただドラムレコーディングにおいて全てのマイク間の位相を完璧にすることは不可能です。クラスの全員がそれぞれ全員とまったく同じように良好に仲が良い状態なんてあり得ないのと一緒ですね(笑)

まずドラムレコーディングで位相を考える時『モノラル音像としての位相関係』『ステレオ音像としての位相関係』『単体の音としての位相(関係という文字はつかない)』この三つを切り離して考える必要があります。

まず『モノラル』のそれ。ドラムの場合主にキックとスネアの関係です。
キックの2本のマイクをミックスしたときに不自然に痩せたりしないか、キックとスネアそれぞれ両方の音を出した時に音色と音像(太さや実体感)が問題ないか。

そして『ステレオ』のそれ。タムのLRのパンニングが希望どうりの位置にあり音量もどれかがひっこんでいたり左右に極端に滲んで聞こえないか。
しかしタムは左右に程よく滲んでいるのが理想です。『点から』音が出ているわけではないですからね。左右に少し広がって位置しているのが理想です。(ドラム音源やエレドラのもっとも嘘くさいのはココです)その広がり感はtopのマイクをONにしたときに程よくなるようにしましょう。
タムのどれかの音像がおかしいなら、そのタムだけtopへの被り方のバランスが変であるということです。LRのtopマイクからみたらどのタムからの被りもほぼ一定であるのがいいといえます。

また、topマイクにはタム類のLOWをあまり入れないようにするのがコツです。
※ヒント : topマイクはシンバルだけを狙っているわけではなく、そのほかの太鼓類の『艶成分』を担っているのです。(重要)

topマイクは直接的にタムを狙わない位置に立っていれば『充分』であるということなんですよ。なぜならONにも立てているでしょう?。

それと最後の『単体位相』。ドラムレコーディングにおいてキックは正位相でそれ以外は逆位相です。キックだけ反打面側にマイクがありますので音の出だしの瞬間にマイクが+に振れるのです。他は打面に向けますから-から始まります。
ぶっちゃけキック以外も+なら理想かもしれませんが、低域を担うキック以外ではほとんど関係ないと言えます。(ホントはあるんだけどwww)

位相のズレは低域ほど顕著ですし音像に対しての影響も大きい。バスドラは『ドンドン!』と『グイグイ響いてくる』のが理想ですが、バスドラだけを逆位相で出して聞いてみてください。気持ち悪いですよ。一瞬引っ込みますからね。音の迫力的なモノが引っ込んで聞こえるはずです。

それと逆位相のバスドラはベースとのアンサンブルも壊しかねません。ベースがグイグイきて『プッシュ感』を出しているのに、同じ音域にいるバスドラのアタックが逆位相で打ち消しにかかってくるとどうなりますか???『ドーンパンドーンパン』のドーンに『圧』がなくなってしまいますよね〜〜〜!
(この問題は一番難しい話です、だってベースが正位相で出ている保障がないからwwwwwwここを書き出すと終わらない)

なので、まずはこの3つの位相について理解するように心がけてください。

具体的なアドバイスとしては、topマイクをオンにしたときに全ての太鼓が痩せないということが最重要です。そのtopマイクを立てるべき場所はどこなのか、それはドラマーによってセッティングが全部ちがうので、正解は全部違います。経験でしかわかりません。


ただ一つ具体的なアドバイスはというと、
『topマイクに太鼓を入れすぎないように』

これしかありませんよ!