セルフレコーディングの難しさ。(江戸前例)
ウチでのレコーディングの中でも江戸前のプロデュース案件というのもあります。
僕がエンジニアだけやるのではなく、アレンジからミックスマスタリングまで、レコーディング全体のクオリティや進行の全責任を持ってやるタイプの案件ですね。
その中でも難しいのは
「ベースも同時に弾く」案件です。
江戸前のプロデュース案件ですとドラマーの選定が最重要でありますが、レコーディング現場でも楽曲に合わせた楽器の選定、チューニングの追い込みが最も難しいことです。さらに演奏のディレクションやジャッジに物凄く神経質になり労力を使います。
ここで「ベースも弾く」ってのがありますと更に大変なのです。
譜面はほぼ初見の事もありますし、何より当たり前ですが演奏もちゃんとしなくてはなりません。
(ベーシストのプロデューサーと言えばもう有名なのはとにかく亀田さんや佐久間さん、根岸さんなと沢山おりますが、当然エンジニアまでやりません。やらないほうがいいんですよ。クオリティコントロール的には。。。。)
というわけで、ドラム周りや他の楽器に関して通常のエンジニアリングの範囲の仕事ですらパンパンなんですから、ベースの事まで気が回らないことが多いんですよ。※ドラムのマイキング”だけ”は泥酔しててもできますが。
なので、「さあ!やってみっか!」
って段になってベースのチューニングを一切してなかったとか、ベースは繋いだだけで音確認すらしてないだったりとかも珍しくありません。
酷いのはチューニングメーターを忘れてスマホアプリの「音叉」でやる羽目になるとか(笑)
※江戸前レコーディングスでの意外な落とし穴が、チューニングキーとチューニングメーターが無い!!です(笑)
だから、レコーディングのエンジニアでもないバンドさんがリハスタを借りて自分らで慣れないマイキングをしてちゃんと音を決めてさらに演奏してなんて
「よーく出来るよな、すげえな!」
って思うわけですよ。
そりゃマトモな音になる訳ないですわ。